文部科学省科学研究費(科研費)

文部科学省科学研究費(科研費)

こんにちは助成金co.jpです。

文部科学省科学研究費(科研費)所謂科研費の制度が設立されたのは、当時陸軍大将荒木貞夫文部大臣を務めていた時です。

その時は国家も潤っており300万円(約43億円)の予算が認められました。

科研費の登場当初は自然科学分野のみが研究の助成対象でありましたが、科学振興調査会の平賀譲ほか数名らの後押しで1943年度から人文・社会系の諸学問にも拡大されていきました。

ちなみに平成23年度の年間の補助金の総額は2,633億円です。

補助金の詳細

文部科学省科学研究費(科研費)

名称の類似した「競争的資金制度」としては、厚生労働省が交付する「厚生労働省科学研究費」や別の省庁が交付するものとして「廃棄物処理等科学研究費補助金」がありますが、文部科学省のものとは別の制度です。単に科学研究費補助金と呼称される場合、一般に文部科学省の制度を指します。「学術振興会補助金」とは区別されます。

研究の補助は下記の3つの領域に対してなされますが、1.の研究の遂行に対する補助金が本制度のその中核をなします。そこで、ここでは1.について説明をします。

  1. 学術上重要な基礎的研究(応用的研究のうち基礎的段階にある研究を含む)の遂行のための助成
  2. 学術研究の成果の公開のための助成(学術書の出版費の補助、学術団体による学術雑誌刊行費の補助)
  3. 学術研究に係る事業への助成

科学研究費の主な種目

平成23年度時点では、科学研究費補助金は下記の種目に分けて申請および採択がなされています。これらは、主として研究期間と研究費の総額(研究の規模)の違いに対応しています。研究種目によって、文部科学省が所管するものと日本学術振興会が所管するものとに分けられています。

文部科学省所管のもの

1.特定領域研究 – 期間3-6年 – 1領域2千万円〜6億円程度

  • 新学術領域研究- 研究領域提案型(期間5年、単年度当たりの目安1領域1千万円~3億円程度)
  • 新学術領域研究- 研究課題提案型(期間3年、単年度当たりの目安1千万円程度)

日本学術振興会所管のもの

  • 特別推進研究(COE) – 期間3-5年 – 1課題5億円程度(上限なし)
  • 基盤研究(研究規模に従って以下のSABCに分かれる。)
  • 基盤研究(S) – 期間5年 – 5千万円以上2億円程度まで/1課題
    1. 基盤研究(A) – 期間3-5年 – 2千万円以上5千万円以下/1課題
    2. 基盤研究(B) – 期間3-5年 – 500万円以上2千万円以下/1課題
    3. 基盤研究(C) – 期間3-5年 – 500万円以下/1課題
  • 萌芽研究(独創的な発想の芽生え期の研究)
    1. 挑戦的萌芽研究 – 期間1-3年 – 500万円以下/1課題
  • 若手研究(若手研究者への研究助成) – 期間2-3年(平成19年度から2-4年に変更)
    1. 若手研究(S) 期間5年間、概ね3,000万円以上1億円程度/1課題、42歳以下
    2. 若手研究(A)- 期間2-4年 – 500万円以上3千万円以下/1課題、39歳以下
    3. 若手研究(B)- 期間2-4年 – 500万円以下/1課題、39歳以下
    4. 若手研究(スタートアップ)(研究機関に新採用の研究者への助成)- 期間2年 – 150万円以下/1課題

6. 奨励研究(大学などの研究機関の研究者以外への研究助成) – 期間1年 – 100万円以下/1課題

7.特別研究員奨励費(学振PDなどの特別研究員に対する研究助成) – 期間2-3年 – 年度あたり150万円以下

研究分野

研究費の申請・審査・交付は以下の研究分野のさらに下位のカッコ内の細目ごとになされます。

a.広領域

b.総合領域

情報学(情報学基礎 ソフトウエア 計算機システムネットワーク メディア情報学データベース 知能情報学 知覚情報処理知能ロボティクス 感性情報学ソフトコンピューティング 情報図書館学人文社会情報学 認知科学 統計科学 生体生命情報学

神経科学(神経科学一般 神経解剖学神経病理学 神経化学神経薬理学 神経・筋肉生理学

実験動物学(実験動物学)

◆人間医工学(医用生体工学生体材料学 医用システム リハビリテーション科学福祉工学

◆健康・スポーツ科学(身体教育学 スポーツ科学 応用健康科学

生活科学(生活科学一般 食生活学

科学教育教育工学(科学教育・教育工学)

科学社会学科学技術史(科学社会学・科学技術史)

文化財科学(文化財科学)

地理学(地理学)

■複合新領域

環境学環境動態解析 環境影響評価環境政策 放射線・化学物質影響科学 環境技術環境材料

ナノ・マイクロ科学ナノ構造科学 ナノ材料ナノバイオサイエンス マイクロ・ナノデバイス

社会・安全システム科学社会システム工学安全システム 自然災害科学

ゲノム科学(基礎ゲノム科学 応用ゲノム科学)

生物分子科学(生物分子科学)

資源保全学(資源保全学)

地域研究(地域研究)

ジェンダー(ジェンダー)

■人文学

哲学(哲学・倫理学 中国哲学 印度哲学仏教学 宗教学 思想史 美学美術史

文学日本文学 ヨーロッパ語系文学 各国文学・文学論)◆◆言語学(言語学 日本語学 英語学 日本語教育 外国語教育)◆史学(史学一般 日本史 東洋史 西洋史 考古学

人文地理学(人文地理学)

文化人類学(文化人類学・民俗学

■社会科学

法学(基礎法学 公法学 国際法学 社会法学 刑事法学 民事法学 新領域法学

政治学(政治学 国際関係論

経済学(理論経済学 経済学説・経済思想 経済統計学 応用経済学 経済政策 財政学金融論 経済史

経営学(経営学 商学 会計学

社会学(社会学 社会福祉学

心理学社会心理学 教育心理学 臨床心理学 実験心理学

教育学(教育学 教育社会学 教科教育学 特別支援教育

■数物系科学

数学代数学 幾何学 数学一般(含確率論統計数学) 基礎解析学 大域解析学

天文学(天文学)

物理学素粒子原子核宇宙線宇宙物理 物性1 物性2◆数理物理物性基礎 原子分子量子エレクトロニクスプラズマ 生物物理化学物理

地球惑星科学固体地球惑星物理学 気象海洋物理陸水学 超高層物理学 地質学 層位古生物学 岩石鉱物鉱床学 地球宇宙化学

プラズマ科学(プラズマ科学)

■化学

基礎化学物理化学 有機化学 無機化学

複合化学分析化学 合成化学 高分子化学 機能物質化学 環境関連化学 生体関連化学

材料化学機能材料デバイス 有機工業材料 無機工業材料 高分子繊維材料

■工学

応用物理学工学基礎(応用物性結晶工学 薄膜表面界面物性 応用光学量子光工学 応用物理学一般 工学基礎)

機械工学機械材料材料力学 生産工学加工学 設計工学機械機能要素トライボロジー 流体工学 熱工学 機械力学制御 知能機械学機械システム

電気電子工学電力工学電気機器工学 電子・電気材料工学 電子デバイス電子機器 通信・ネットワーク工学 システム工学 計測工学 制御工学

土木工学土木材料施工・建設マネジメント 構造工学地震工学維持管理工学 地盤工学 水工水理学 交通工学国土計画 土木環境システム

建築学建築構造・材料 建築環境・設備 都市計画建築計画 建築史意匠

材料工学金属物性 無機材料・物性 複合材料・物性 構造・機能材料 材料加工・処理 金属生産工学

プロセス工学化工物性移動操作単位操作 反応工学プロセスシステム 触媒資源化学プロセス 生物機能バイオプロセス

総合工学航空宇宙工学 船舶海洋工学 地球・資源システム工学 リサイクル工学 核融合学 原子力学 エネルギー学

■生物学

基礎生物学遺伝ゲノム動態 生態・環境 植物生理・分子 形態・構造 動物生理・行動 生物多様性・分類)

生物科学構造生物化学 機能生物化学 生物物理学 分子生物学 細胞生物学 発生生物学 進化生物学

人類学(人類学 生理人類学

■農学

農学育種学 作物学雑草学 園芸学造園学 植物病理学 応用昆虫学

農芸化学植物栄養学土壌学 応用微生物学 応用生物化学 生物生産化学生物有機化学 食品科学

林学(林学・森林工学 林産科学木質工学

水産学(水産学一般 水産化学

農業経済学(農業経済学)

農業工学農業土木学農村計画学 農業環境工学 農業情報工学

畜産学獣医学(畜産学・草地学 応用動物科学 基礎獣医学・基礎畜産学 応用獣医学 臨床獣医学)

境界農学環境農学 応用分子細胞生物学

まとめ

およそどのような分野もカバーし、優秀な研究に補助される科学研究費の内容と細目を丁寧に見てきました。

採択率も研究ごとに変化しますし、補助される金額も100万円単位から数千万円と変動しますが、いずれにせよ(人文)科学、医学等の研究・公開を促進するための重要な役目を担っています。

学術的な場面、特に大学や研究所では、科研費の採択率を競い競合的に研究成果を報告します。